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【スマートライダーしらべ!最近の2輪事故原因と対策】

8月19日(バイクの日)までスマートライダー強化WEEK。

2輪事故防止のために、スマートライダーしらべ&チームマリさんによる

レポートを公開いたします。

特にチームマリさんからのレポートは非常に参考になります。

ライダーの皆さんも、そうでない方にも是非読んでいただきたいと思います!

スマートライダー調べ「最近の2輪の事故原因」とは?

特に首都高を走るライダーを中心に、

最近のライダー事情も踏まえ某2輪雑誌編集部と共に分析。

そこから大きく分けて3つの原因を導き出しました。

①  ライダーの運転技術の低下

そもそも常日頃バイクや車に乗る人が減ったので、

休日たまに乗る人などが目立つのではないか?

あるいは技術を重視しない傾向にあるライダーが増えたり、

久しぶりにバイクに乗るリターンライダーが増えたからではないか?

などの要因が挙げられます。

②  首都高の道を知らない人が多い

首都高が怖くて乗れないという人も多い。よって気持ちに余裕が持てない、

経験がないので危険個所なども知らない。

さらにナビ頼りで道を覚えない人が増てきています。

③  スマートフォンやアイパッドの普及によりハンドル周りの装飾が増えた

ナビ代わりや、音楽を聴くためにハンドル周りにスマフォを設置する際、

スマフォの画面が目に入ると集中力の妨げになるという場合もあります。

チームマリによる事故原因対策レポート!

2輪の安全運転講習会を実施する「チームマリ」さんに、

3つの事故原因の分析と対策のためのレポートをいただきました。

チームマリについて:チームマリでは、年間約600名の女性ライダーを中心とした、

二輪に特化した、安全運転講習会を開催しており、マリ輪 Club という

女性ライダーのメンバーズクラブも運営しています。安全運転講習会への

参加女性は、初心者からベテランライダーまで、

20~60 歳までの幅広い層となっています。

公式HP(http://www.t-mari.net/

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チームマリ代表 井形様より

「スマートライダー調べによる事故原因考察と対策」

 

<女性ライダーへのヒアリング結果>

チームマリメンバーズクラブのメンバーにヒアリングしてみたところ

首都高についてよく耳にするのは、「首都高が怖いので避けている」という声でした。

怖いと思う原因を、7~8 月に開催した、2 回の講習会(埼玉 TMM、もてぎ TMM)に

参加した女性、約 50名にヒアリング。

結果は、以下の6点に、ほぼ集約されました。

①道が頻繁に左右に分かれている分岐点で、

 どちらに行けばいいのか瞬時に判断できない。

②看板を見ても、その方向を理解できていないので戸惑う。

③一般道のように路肩で停止して、ルートを確認できない。

④一般道は左側を走行していれば、速い車は追い越してくれるが、

 そのままでは、分岐点で右方向に行けなかったり、出口で出られないこともある。

⑤カーブがきつい。

⑥車の速く流れについていけない。

この結果から、「ライダーの運転技術の低下」「首都高の道を知らない人が多い」

この2点の解消、解決は、大変重要ということは、明白ではないでしょうか?

まず、上記の①~⑥の6点から、問題点を見ていきたいと思います。

は、首都高の知識、走行経験の問題


『首都高を走る前に、下調べをしっかり行っていれば、

ある程度は走行時のトラブルを避けられるか?』

今回のヒアリングでは、事前に調べていても、間違えてとんでもない方向に

向かってしまった、或いは、とりあえず高速を下りたという方もおられました。

首都高では U ターンができないのですから、間違いに気づいたり、

不安になった場合には、いったん降りてしまうのはある意味懸命な事故防止策です。

「普段ナビ頼りで走っていて、道を覚えない人が増えた」

というのも確かにあると思います。

とにかく、ナビの指示があっても、下調べをしっかりしても、

いざ右方面か左方面かと判断する場面に遭遇すると本人に自覚がなくても、

危うい運転になったり、判断が遅れてしまうこともあるでしょう。

周りの車の走行スピードが速いので、自分だけスピードダウンするわけにもいかず、

慣れない分岐点をクリアするにも緊張も走り、間違うと次の出口まで出られない…

『怖いから避けている』となってしまうのも、

無理なからざる状況と言える人を多く見てきています。

は、ライディングスキルの問題

私が接点を持つ機会の多い、運転スキルに自信のない女性ライダーに関していえば、

無茶な速度超過というよりも、

“スキルのなさ=余裕の無さ”が事故を誘発するケースの方が、

圧倒的に多いと思います。スクールの受講生の中には、

「この技術レベルで一般道を走っているんだ…」と、

思わず怖くなるような方もおられます。

そのレベルでは、首都高の走行は、無謀・危険と言わざるを得ません。

かつ、このライディングスキルの問題は、女性だけの問題ではなく、

実は、男性にも言えることです。

今の二輪車は、ABS やオートシフターなど、高機能を備えた車両が増え、

エンジン特性も操縦性も大変扱いやすく乗りやすくなってきています。

アクセルをひと開けすれば簡単に 150km/h くらい出てしまう車両もあり、

特に若い頃に乗っていたリターンライダー(特に男性)の方は、

バイクの性能=自分のスキルと勘違いしてしまいがちです。

スキルと選ぶマシンの兼ね合いを度外視し、残念ながら、教習所を出ただけでは、

バイクを安全に乗りこなす技術は伴わない場合の方が一般的であるといっても

過言ではないと思います。

マシン性能がよくなって、スムースにスピードが出る、

という認識をきちんと持ったうえで、それを自身でどの程度、

制御・コントロールができるかを、自認するライダーを、

“スマートライダー”として育成していく事は男女の別なく大切だと思います。

首都高を安全に走る為には・・・

の回避策、解消策:首都高に慣れているベテランライダーと走行する

慣れないうちは、一人で走るのではなく、是非、慣れた方の後ろと走り、

分岐点や首都高のラインやルート、合流地点などを経験して覚えて貰いたいです。

(常識的な事ですが、大切だと思います。)

の回避策、解消策:

そもそも、バイクを安全に乗るためには…

1)適切な、マシンのメンテナンス

2)適切な、ライディングギアの装着

3)適切なレベルの、ライディングスキルの体得

4)他人を尊重する、思いやりの気持ち

の4つが大切です。バイクに乗るということは、

いざという時に自己責任を果たすことが前提になります。

1)2)は、乗車前の点検・注意で補われますが、

3)についてはスキルを体得するには、

『ライディングだけに集中できる環境で練習して、ライディングスキルを上げ、

様々なシチュエーションで気持ちにも余裕を持てるようにすること。』に、

尽きると思います。

<ライディングスキルための方法、レッスンと、経験>

ライディングレッスン

「安全運転活動とは、非常に地道なものです」― これは本田宗一郎さんの言葉です。

1日や 2日の練習では、ライディングスキルを上げ、

気持ちにも余裕を持てるようになるレベルまでの上達はなかなかできません。

それでも、たった一度の事故で、あまりにも大きなものを亡くしてしまう可能性は、

車でも、バイクでも、同じく残念ながら、”0”には、なりません。

そのことを想う時、私、個人的には、極論すると、

「教習所を卒業したら”一般道での走行と平行してライディングスクールで

練習すること”が当たり前」という環境にしていきたいと思っています。

4輪車と異なり、体がむき出しの2輪車は、

転倒すると大きな怪我をする可能性が大きいため、

自分自身を守るために、走行技術を磨くことは大変重要です。

4輪車・歩行者・自転車がいない=クローズドコースにおける、

ライディング練習では、何よりも、運転に集中でき、効率よく、

安全にスキルを上げることが出来ます。

この活動を、チームマリでは、関係企業のご協力のおかげで、

20 年以上に渡り、実行しています。

日本の教習所では、4輪車の路上教習はありますが、2輪車はありません。

今の日本のシステムでは、2輪車の場合は、教習所を卒業したら、

いきなり一般道で実践です。

教習所では、道交法や、基礎的なバイクの操作方法は教えてくれますが、

路上に出ていないという点では、実践的な技術の未修得や未熟さが残ると思います。

チームマリのスクールはクローズドコースで行いますが、

実践に即した練習課題として、反対車線にはみ出さない左折の練習や、

渋滞路を想定した低速時の走り方、U ターン、

高速道路で合流する際の加速などのカリキュラムを取り入れています。

教習所を卒業したら、なるべく間隔を空けずに、

是非ライディングスクールに通って、教習所の延長で練習しながらスキルを上げ、

「自分の技術が未熟だったことが原因で事故になった」

というようなことにならないようになってほしいと思っています。

さらに、まずは基本動作がスムースにできるようになったら、

その次に中高速域でのライディング、

つまりシフトチェンジを伴うスムースな車線変更や、60~80~100 ㎞からの

ブレーキングの体験・練習などにも対応すべく、

チームマリでは、筑波サーキット様との共催の形で、

年に3回「つくばビューティサーキットレッスン」を開催しています。

サーキットという特殊な環境で、スピードを競うためではなく、

安全な走行、余裕のあるライン取り、追い越し、追い越される時の走り方等々、

細やかな指導の下、様々なシチュエーションに対応できる技術を

少しずつ体得してもらえるプログラムになっています。

(ただし、サーキットでの開催なので、革つなぎ、

または革の上下ウエアの着用義務があります)

今年 7 月には、女性のみではなく、男女のペアレッスンも開催しました。

こちらは普段一緒に走る機会が多い、

男女ペアでレッスンをしていただくことを趣旨としたもので、

同じく筑波サーキットに併設されているオートレースの選手養成所内の

「オーバルコース」という場所で開催したものです。

安全運転の礎は、他人を想う思いやりにつきます。

「男性と走るとついていくのに必死。彼氏と走っていてコーナーで曲がりきらず、

転倒し怪我をした」という方も、何人も見てきています。

体格も違う男女が、一度全く同じ基準で互いのライディングを見直し、

安全について考える機会として開催したのがこのペアレッスンです。

11月にも再開催が決定していますので、是非、貴重な機会として、

もっともっと活かしていきたいと思っております。

最近増加してきている中高年のリターンライダーの方々は、

「今更スクールなんて…」と思う方もいると聞きます。

安全運転指導にかかわる者として、

昔と今の体力の違いやバイクの性能の違いなどに向き合い、

素直な気持ちで今一度ライディングの基礎を学ぶ機会を

持っていただきたいと願っています。

スキルだけでは片手落ち、混合交通の中での判断力を磨くことも重要

ただしこのようなクローズドコースだけの練習では、

混合交通の中での様々なシチュエーョンでタイムリーに判断し、

行動に移す判断力や経験値を高めるには至らず、

危険を回避する触覚を成長させることはできません。

ですので、一般道での走行で混合交通の中での様々な経験を積みながら、

平行して、クローズドコースでライディングスキルを上げるという、

どちらかに偏ることなくバランスよく

バイクライフに取り込む事が必要であることは、申し添えておきたいと思います。

 

(チームマリ代表 井形とも)